食べる時間や回数が、ダイエットに影響を与えることはわかりましたが、それでは、食べるときどんな状況にあるかは、ダイエットにとって何か意味があるのでしょうか。本来、食事は私たちにとって大切なものです。栄養を補給するだけでなく、おいしいものを食べる喜び、リラックスする効果など、楽しい時間であるはずでしょう。しかし、太った人には、この食事の時間を案外おろそかにしている人が多いようです。さまざまな食べ方のスタイルのなかで特に多いのが「ながら食い」です。これはテレビを見ながら、新聞や雑誌を読みながら食べるもので、一人で食事をとる人にありがちな光景です。主婦や一人暮らしのOL、学生によくみられます。こういう食べ方は、てきめんに太ります。さきに述べた満腹中枢からの指令というのは、大脳に行くわけですが、テレビや新聞に集中して食べることが上の空になっているとその指令を大脳が受けとらなくなってしまいます。じゅうぶん食べて血糖値も上がったし、もう食べない方がいいよ、と満腹中枢は大脳に教えたいのに、無視されてしまうのです。したがって、ほかのことをしなから食事をすると、いつまでたってもお腹がいっぱいにならす、だらだらと食べ過ぎてしまい、しかも満腹感が得られにくいというわけです。音楽を聞きながらの食事は、BGMとして静かな曲が流れているぶんには、気持ちが落ちついて食事に集中できるのですが、大音量でアップテンポの刺激的な曲だと、どうしてもそちらに意識が行ってしまいます。音楽を聴くのだったら、スローな曲がよいでしょう。おしゃべりしながらの食事は楽しいもので、食事時間を大切にしたいダイエットでは理想的かと思われますが、いちがいにそうともいえません。話がはずむと、やはりおしゃべりに集中してしまいますから、どうしても満腹感を感じなくなってしまうのです。着席のパーティーなど、ふだんなら食べないような大量の料理が次々と出ても、話しながら食べていると、すんなり入ってしまうのは、このためです。もちろん、正しい食事の仕方が身につくまででいいのですが、ダイエットを始めたら、静かな環境でできるだけ食べることに集中し、味や舌触り、歯ごたえをじゆうぶんに感じながら、時間をかけてゆっくり食べるというスタイルを身につけることが大切です。