ファッションは動物たちに壊滅的な影響を及ぼしている

2011.06.06

歴史始まって以来、ファッションは動物たちに壊滅的な影響を及ぼし続けてきた。ペンギンに似た体長九○センチほどの飛べない海鳥であるオオウミガラスは、ヴィクトリア時代にその羽毛ゆえに狩猟の対象となり、一八四四年に絶滅した。ふたりの漁師が最後のつがいを殺して卵をつぶしたのである。一九六二年には、ジャッキー・ケネディがヒョウ皮のコート姿でローマ駐在の米大使と面会し、その後間もなく、エリザベス・テイラーとエリザベス女王も同じ斑点柄を身につけているところを目撃されている。だが、一九七〇年代にはアフリカからヒョウの姿がほぼ消えてしまったため、アメリカはヒョウ皮の輸入を全面禁止している。長年の間には、レザーやヘビ皮、羽毛、アリゲーター、ワニ、オーストリッチ(ダチョウ)、ポニー、さらにはウール(ただ毛を刈るためだけに羊を飼うのは残酷だ、というのが活動家の弁だ)などといった動物製品についても、使用の是非が問われてきた。ファッションのせいであらゆる種が絶滅していてもおかしくない状況なのに、毛皮や皮の需要は引きも切らない。『ヴォーグ』二〇〇〇年一月号の特集「スキン・オン・スキン」には、今やファッション界を乗っ取った感のあるジゼル・ブンチェンがパイソン(テソキヘビ)に身を包んで登場。記事には「パイソンからオーストリッチまで、私たちはワイルドなほどエキゾチックなレザーの誘惑に負けてしまった」と綴られていた。ファッション・ヴィクティムは、往々にして、動物たちは危害を加えられていないのだと思い込もうとする。